ハワイに住む相手への裁判は可能ですか?

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私は日本人で、神奈川県で生活しています。
パートナーがアメリカ人で、現在、ハワイに住んでいます。
このような場合、離婚裁判を起こすことはできますか?

 

 

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訴訟提起は難しいのが現状です。

解説

弁護士小野佳奈子このような国際離婚では、離婚訴訟を提起する場合の「管轄」が問題となります。

「管轄」とは、当該事件をその裁判所で審理するかというものです。

 

日本の裁判所への訴訟提起

まず、日本の裁判所への訴訟提起の可否ですが、相手がハワイにいる場合、原則として、日本の家庭裁判所は、管轄を認めてくれません。

これは、日本では、相手(訴えられる側)の手続保障を重視しているからです。

ただし、例外があり、以下のような場合は訴える側の住所地での管轄を認めてくれます。
・ 相手から遺棄された場合
・ 相手が行方不明の場合
・ その他上記に準ずる場合

上記のような場合には、相手の手続保障を考慮する必要が乏しくなるからです。

以上から、基本的には日本での訴訟提起はできないといえます。

国際裁判管轄については、くわしくはこちらをどうぞ

 

ハワイの裁判所への訴訟提起

上記のように、日本の裁判所の考え方では、相手がハワイにいれば、ハワイの裁判所への訴訟提起は可能なように思えます。

しかし、管轄については、国によって様々な考え方があり、日本の考え方が必ず通用するわけではありません。

また、アメリカは、州によっても考え方が異なります。

それでは、ハワイ州の場合はどうでしょうか。

実は、ハワイ州では、訴状を提出する日の前から6か月間の間、継続してハワイに住んでいなければ、離婚訴訟を提起することができません。

そのため、現在、日本にお住まいの場合、ハワイへの訴訟提起はできないことになります。

f345cf994b89d5d32a054157faeb1809_s結果として、日本でも、ハワイでも、訴訟提起ができないことになります。これはとても大きな問題です。

中には、わざわざハワイに渡航し、6か月居住する方もいますが、仕事やVISAの関係で簡単にはいかないようです。

そこで、このような場合、弁護士に依頼して、協議離婚で解決できるように交渉してもらう方法があります。

当事務所は、ハワイの離婚専門弁護士とも連携しているので、お気軽にご相談ください。

 

 



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