アメリカ人との離婚相談
私たちは、アメリカで結婚し、遅れて日本でも婚姻届を提出しました。
夫は、配偶者ビザで日本に住んでいます。
このアメリカ人の夫との離婚を考えています。
Q1 私と夫が離婚した場合、夫は日本を退去しなければならないのでしょうか。
A) 配偶者ビザの期限が切れてしまえば、相手は原則として日本を退去しなければなりません。
あなたと相手が離婚するまでは、相手は配偶者ビザで日本に滞在することが可能です。
あなたとの離婚が成立した後でも、事実上在留期限内は、日本にとどまることができるでしょう。
しかし、在留期限を過ぎてしまうと、ビザを切り替える手続をしなければ、相手は日本を退去しなければならなくなってしまいます。
ビザの切り替えが認められるのは、
①相手が子どもの親権をもち、子どもを養育していく場合
②相手が安定した仕事に就いている場合
③相手が専門性の高い仕事に就いている場合
などです。
どのような場合にビザに切り替えることができるかは、個々の事情により異なりますので、詳しくは弁護士にご相談ください。
Q2.日本で離婚手続を進める方法により、アメリカで離婚の効力を発生させたいです。どのような離婚手続を踏む必要がありますか。
A) 調停あるいは訴訟手続にのっとり、離婚しましょう。一般的に離婚の方法には、①協議、②調停、③訴訟の3種類があります。
どのような離婚手続を選べばアメリカでその効力が認められるかは、州によって異なります。
しかし、アメリカでは協議離婚を認めない州が多いです。
そのため、アメリカで離婚の効力を発生させるには、調停あるいは訴訟手続を利用した離婚をする必要があります。
Q3.子どもの親権を私が取得したいです。相手との共同親権も避けたいです。どのように離婚手続を進めるとよいですか。
A) 日本で離婚手続を進め、そのなかであなたが親権を取得しましょう。
アメリカでは、離婚後も共同親権が原則とされています。
したがって、アメリカで離婚手続を進めると、共同親権となる可能性が高いです。
他方、日本では、離婚後、子どもは片方の親による単独親権に服することになるため、あなたが一人で親権を持つことが可能になります。
ですから、お子さんの親権をあなたお一人でお持ちになりたい場合には、日本で離婚手続を進める必要があります。
このように、日本とアメリカでは、親権に関する考え方が全く異なります。
ですから、あなたがアメリカ人の夫に単独親権を主張しても、相手に承諾してもらえず、当事者同士の話合いでは決着がつかない場合も多いのです。
したがって、お子さんの親権を取得したい場合には、国際離婚に詳しい弁護士にご相談されることをおすすめします。
国際離婚・渉外離婚の相談実績一覧
No | 相談実績 |
1 | 韓国人との離婚相談 |
2 | アメリカ人との離婚相談 |